DAISUKE MAEDA

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2016年2月の投稿一覧

絵を売りたい!ワンダーシード2016 販売編

2月12日金曜日の夜10:00~、ワンダーシード2016はTAGBOATによるオンライン販売が始まっています。販売点数全84点、全ての作品が53×53cm以内、販売価格は3,000円〜40,000円までのサイズも価格もお手頃な展覧会です。実物を観てみたい、という方はトーキョーワンダーサイト渋谷で展示されていますのでぜひそちらに足をお運び下さい。

スクリーンショット 2016-02-29 01.04.04

さて、ワンダーシード2016ですがもう10年以上続いている割と歴史ある公募展です。タグボートも登場当時はオンラインで絵が売れるのか!?などと言われていましたが、というか主に我々絵を描く人達がそう言っていたのですが、設立からもうそろそろ10年が経つのではないでしょうか。オンラインで売れるのですね。

日本では絵が売れないとは良く言われますが、ワンダーシードはまだ売れてる印象が有ります。サイズも価格も手頃だからでしょう。先日の内覧会でも結構なペースで売約となっていってました。

ならば販売を担当しているタグボートにとって、毎年有るワンダーシードという企画は儲かるのか?そのあたりどうなのでしょう。

作品が売れた場合、売上の配分は作家6:タグボート4です。絵の平均価格23,000円(税抜)を前提で考えるとTAGBOATの販売コストと利益はざくっと下記のような感じでしょうか?

まず販売コストがWEBページの作成費用です。

スクリーンショット 2016-02-28 18.18.21のページ作成費が1万円、スクリーンショット 2016-02-28 18.19.17×84作品分のページ作成費(@1000円で計算)で8.4万円、あとは各作品の写真撮影と画像調整で10万円で計算します。小計19.4万円です。

次に絵が売れる毎の事務経費、発送経費を@1000円とします。

84点全て売約で売上195万円、粗利は78万円です。

全ての作品が売れれば(諸々のコストをかなり安く見積もってますが)50万円弱くらいがタグボートに残る計算でしょうか。もちろん、全て売れれば、という前提なので売れるのが半分の42点であれば大体15万円くらいが営業利益になる計算です。2月27日現在の売行は41点売約、ちょうど半分くらいです。

これを利益が出ていると見るか、出ていないと見るかは企業規模に依るでしょう。大企業なら「この数字じゃ利益とカウントしないよ。てか全然ケタが足りないよね?」でしょうし、社員数50人くらいの中小企業で「来年は売上増のために企画を練らないと…」となり、4〜5人の企業なら「何としてでも今の利益をキープしたい!」という風に変化します。

この事から察するに、タグボートももう少し売上と利益が欲しいなぁ、と思っているのではないかと思います。解決方法は二つしか有りません。

「販売単価を上げる」か「ニーズのある絵を販売する」かのどちらかです。単価を上げるには短期的には絵のサイズを大きくすると手っ取り早いです。15×20cmとか小さなサイズではなく規定の53×53cmに極力近い絵を作家に描いてもらう、という事です。大きくなると売れにくいけど。中、長期的にはセカンダリーマーケットを充実させ作品の経済的価値を担保させる方法が挙げられます。もしくは円安などの外的要因によってインフレ、または景気が良くなるのを待つか。黒田さんが頼りのまさに他力本願です。

「ニーズのある絵」というのは思わず部屋に飾りたくなるような綺麗でおしゃれな絵、という事です。利益は出るでしょうが、トコトコ歩いて来た本末がその辺で転倒するのを見る事になりかねません。

そもそもタグボート自体が「芸術、アート」が「市場経済」のほうに歩み寄った販売形態である以上、上記のようなジレンマを抱えざるを得ないのです。ある程度エスタブリッシュメントな「商品」を「文化って素敵よね」と言ってくださるより多くの人に届けようとすると必ずこのジレンマが顔を出します。「芸術、アート」の純度を高めれば絵が売れず、「利益を最大化」させようとすればニーズに迎合して表現が画一化してしまう。上からですいませんがタグボートはこの辺のバランスはまだ上手いような気もします。

このジレンマを避ける方法はただ一つです。販売制度の設計時点で「市場経済」のシステムを「芸術、アート」用に部分的にカスタマイズする事、つまり、「市場経済」のほうにもう少し「芸術、アート」側に歩み寄ってもらうのです。

「偉そうに講釈垂れんなら公募展なんか出すなや!」とか「何ゆっとんかわからん!」「そんなん言うなら自分の絵をタグボートで販売すんなや!」などと言う声が聞こえてきそうですね。

そこで。そこでです。アーティストが運営するギャラリー、大阪は船場にオープンです!まだホームページなど作りかけですが… HP:galerie-tzigane.com

オープンしょっぱなの展示はもちろん『前田大介展』です。

みなさま3月はぜひぜひ、東京ではワンダーシード2016、大阪ではギャラリーチガーヌにお越し下さい。

絵を売りたい!ワンダーシード2016 制作編

ワンダーシード2016に入選しました。来週2/13~3/20までトーキョーワンダーサイト渋谷にて展示販売されます。お近くの方はぜひご覧ください。

ワンダーシードは作品サイズが最大53×53cmまでと比較的小さく、またその作品を販売するという点で他の公募展とは異なります。入選したのは「風花」という作品です。

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私は小さなサイズの作品が苦手です。今までワンダーシードに何度か応募しましたが、上手く行きませんでした。私の場合、普段の作品を作っている方法論では小さなサイズには上手く馴染まないのです。

そこで、普段の作品とは完全にコンセプトやアプローチを切り離し、小さいサイズ用に全く別のコンセプトを立ち上げました。この作品は油彩のツヤの有る黒の背景につや消しの半透明の絵具を重ねることにより幻想的な雰囲気を作りだし、鑑賞者に対して割と感覚的な見方を許容する作品です。というかあまり小難しいコンセプトは作らず、開き直って完全にイメージ先行です。

写真では分かりにくいですが、作品のアップはこんな感じです。

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「風花」というタイトルの通り、積もった雪が舞っている(絵の中では舞ってないけど)イメージです。

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実際は背景は写真よりももっとツヤがあり、光っています。

「半透明の絵具」は今回の作品用に作りました。

蜜蝋(テレピンで溶かしておく)+アルミナホワイト(少量のテレピンで溶いておく、リンク先の下から3番目)+リンシード+チタニウムホワイト(市販のチューブの油絵具)を混ぜ合わして作ります。割合は4:4.8:0.8:0.4くらいでしょうか。絵具を盛り上げた部分はこんな感じです。

_IGP1967

 

蜜蝋は絵具に可塑性を与え、アルミナホワイトは体質顔料ですので乾性油で練ると半透明になります。アルミナホワイトだけだと透け過ぎなので少量のチタニウムホワイトで透明度を調整しました。

 

自分の中にあったイメージと質感を感覚で捉え直してキャンバスに落とし込むのに苦労した作品で習作2枚を費やしました。

これで販売価格¥30,000-は超バーゲンセール!!と自分では思うのですが、どんなもんでしょう?

興味のある方はぜひ展示会場のトーキョーワンダーサイト渋谷で、またはオンライン販売のTAGBOATをご覧ください。